バイオマス発電とは About biomass power generation
グリーン電力事業
実は進化していない、発電のプロセス
照明、冷暖房、給湯、情報機器、調理器具。今の私たちは、電気なしでは考えられない生活を送っています。そんな人々のニーズに応えるため、電気を使った製品は日々進化し続けています。
一方、電気を作るプロセスは、明治の頃から大きく進化していません。何かを燃やし、その力を回転力に変え、発電機に伝える。ディーゼルエンジン、ガスタービン、蒸気タービン、水車など、回転力を発生させる仕組みは様々ですが、革新的な発電プロセスというものは、生み出されていません。
木を発電の燃料に使うことの難しさ
木質バイオマスによる発電も、伝統的な発電プロセスと大きな違いはありません。蒸気ボイラで木質チップを燃焼し、蒸気タービンから発電機を回転させて、発電を行う。ただし、燃料に木を使うということが、意外な難しさを生み出します。
かつて人々は、煮炊きをするのも、風呂を沸かすのも、木を燃料にしていました。それが、木炭→石油→ガス→電気と進化を遂げ、今や薪を使うのは、特別な機会に限られています。
現代人は、燃えやすい洗練された燃料に慣れてしまい、木屑のような不安定で原始的な燃料を、上手に使う技を忘れてしまったのです。
エフバイオスの古くて新しい技術
EF-ONグループのエフバイオスが目指すのは、木質燃料の最適燃焼です。それは言い換えれば、かつての技を現代に甦らせることです。木の状態は、種類、含水比、性状などが季節や出元によって大きく変化します。そうした自然の変化を上手にとらえ、燃料として大切に使う技術。EF-ONグループの技術とは、古くて新しいものなのです。
再生可能エネルギーとバイオマス発電
再生可能エネルギーとは、消費よりも速いスピードで再生する自然の力を利用したエネルギーのことです。「太陽光」「風力」「中小規模水力」「地熱」等がありますが、同じ再生可能エネルギーの中でもバイオマス発電は燃料が存在するという大きな特徴を持っています。
EF-ONグループのバイオマス発電所では、木質チップを燃料としています。
多様な発電方法のうち、なぜ木を選択したのでしょうか?
理由の一つとして、私たちの発電所には「電気を作る」以外の目的があります。それは「木を利活用する」ということです。
バイオマス発電所が山林資源の新たな出口の役割を担うことで、産業としての裾野の広がりや、経済波及効果を生み出します。
バイオマスの種類
バイオマスとは、動植物から生み出された生物資源の総称です。これらバイオマスを燃やしたり、ガス化することで発電するのが、バイオマス発電です。2002年に発令された「電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法」の中で、風力、太陽光、地熱、水力と並ぶ新エネルギー(再生可能エネルギー)のひとつとして定義されています。
資源を燃料とするバイオマス発電は、再生可能エネルギーの中でも、リサイクルや地域振興に繋がる発電方法として、特に注目されています。
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未利用系バイオマス
山林に残置されている木材や、わらなどの農作物の非食用部分などを利用。
主な未利用系バイオマス
・林にある使われていない木
・わら類
・草 -
廃棄物系バイオマス
廃棄物を燃焼させたり、発酵させたりして利用。
廃棄物であるが故に安価に調達できる半面、燃料としての加工が難しく、無限性に欠ける面を持ちます。
主な廃棄物系バイオマス
・生ごみ
・食品加工後のごみ
・使えなくなった油 -
資源作物系バイオマス
サトウキビなどの、燃料とされることを目的として育成される作物を利用。
燃料化しやすい半面、燃料のために作物を育てる必要があります。
主な資源作物系バイオマス
・油脂資源(菜種など)
・糖質資源(さとうきびなど)
・農産資源(とうもろこしなど)